Windowsをアップデートしたとき、ブログラムの不具合や操作ミスによって正常に起動しなくなってしまった場合のデータ復旧方法について説明します。
※ここではバックアップを作っていなかった方を対象としています。
目次
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データの復旧方法にはHDDをパソコンから取り出して復旧する方法と、Linuxと呼ばれる無料OSを使ってデータを復旧する方法の2種類あります
どちらも、復旧データを保存するため外付けのHDDなどが必要ですが、作業自体は簡単です
データ復旧
HDDを別のパソコンから読み取る方法
Windowsのアップデートが失敗したとしても、HDDに保存されているデータが消失したわけではありません。
不具合を起こしたパソコンからHDDを取り出し、専用のUSB変換アダプターを使って別のPCに接続すればデータを取り出すことができます。
この方法は一番手っ取り早く、簡単な方法なのですが、PCを分解する必要があります。
もし、分解に抵抗を感じる方はUbuntuと呼ばれる無料OSを使ってデータを復旧することもできるのでこちらを参考にしてください。⇒「無料OS「ubuntu」を利用したデータ復旧方法」
必要なもの
- HDDを別のPCに接続するための変換ケーブル
取り出したHDDの規格に合わせて選びます
- +ドライバー
パソコンからHDDを取り出す時に使います。
下のようなラチェット付ドライバーは力を入れやすく、ネジ山がつぶれにくいのでお勧めです。
- データ復旧ソフトは無料で利用できるフリーソフトを使います。
(データの復旧作業が必要な時だけ)
- 正常に起動するパソコン
復旧手順
ノートパソコンを例にしていますが、基本的にデスクトップパソコンでもやり方は同じです。
デスクトップ型パソコンの場合は「バッテリーを外す」などの項目は読み飛ばしてください。
なお、当サイトで得た情報によるいかなる損害を追われても、当サイトは一切責任を負いかねます。
分解の際は十分ご注意お願いします。
ノートパソコンの電源とバッテリーを取り外す
パソコンに、電源やバッテリーが装着した状態で分解するのは常に危険です。
必ず、取り外してから作業を進めましょう。
パソコンからHDDを取り出す
パソコンからHDDを取り出します。
最近のノートパソコンはHDDが簡単に取り外せるようになっています。基本的には取り扱い説明書を参照してください。
デスクトップ型PCや一部のノートパソコンは分解作業が必要です。
パソコンは静電気に弱い精密機器の塊です。
不用意に端子部分に触れたり、静電気のたまりやすい服を避けて作業を進めてください。
また、ネジは私たちに馴染みがある「+」や「-」ねじの他、特殊ネジと呼ばれるタイプがあります。
ユーザーが勝手に改造しないように星型のネジや、六角ネジが使われる事があります。
無理に「+」や「-」ドライバーで開けようとするとねじ山がつぶれてしまいますので、専用ドライバーを利用しましょう。
HDDの取り出し方法は、機種によって異なります。
分解が複雑なPCはインターネットで分解手順を調べた方がよいでしょう。
また、写真を取りながら作業を進めると元に戻す時写真が役に立ちます。
HDDをUSB変換ケーブルで別のPCに接続
HDDを取り出したらUSB変換ケーブルで正常に起動するパソコンと接続します。
ノートパソコンのHDDの接続規格は、「IDE」、「S-ATA」、「ZIF」、「特殊形状」の4種類あります。
IDE接続(ノートパソコン用)
ノートパソコンに使われている2.5インチIDE接続のHDDはこの様な形状をしています。
因みに、現在はほとんど見かけなくなりました。
⇒2.5インチIDE対応 USB変換ケーブル
S-ATA接続
S-ATA接続の形状はL字型になっているのが特徴です。
⇒SATA USB変換ケーブル
ZIF接続
ZIF接続のHDDは画像のようにフレキシブルケーブルで接続されているのが特徴です。
ZIF接続はレアなケースなので直接USB変換できるケーブルがありません。
ZIF⇒SATA変換アダプターを介してSATA USB変換ケーブルで接続します
変換ケーブルでPCに接続
取り出したHDDを変換ケーブルで正常に起動するPCに接続します。
接続したハードディスクは、自動的にマイコンピュータへドライブとして認識されます。
●認識しない時
変換ケーブルでパソコンに接続してもドライブが認識しない事があります。
まず、変換ケーブルが良く接続されているかチェックしましょう。
正常に接続されているようなら、変換ケーブルでHDDを接続した状態で再起動させてみましょう。
それでも認識しないようなら接続したHDDにパーティションやフォーマット異常が発生している可能性があります。
この様な時は下記ページを参考にしてください
⇒外付けHDDが認識しない
●「フォーマットされていません」等のメッセージが現れた時
「フォーマットされていません」、「アクセスが拒否されました」等のメッセージが表示されてHDDにアクセスできない事があります。
この場合、以下のページで原因の特定と解決方法を紹介しています。
⇒「アクセスが拒否されました」と表示される
⇒「フォーマットされていません」と表示される
データの復元作業
変換ケーブルでパソコンに接続したら、データの復旧作業に取り掛かります。
接続したHDDにアクセスして、各々のデータがそのまま残っている場合は、復元したいデータにアクセスして”別のドライブ”にコピーを取りましょう。
コピーするデータは、写真や音楽、アドレス帳やブックマーク、などの無くなっては困るデータです。
ソフトなどはリカバリーした後にもう一度インストールすればよいのでコピーの必要はありません。
(コピーしたところで元に戻せないので・・・)
ディスクをフォーマットしてしまったり、データを削除してしまった場合はデータ復旧ソフトによる救出作業が必要です。
下記にデータ復元手順の参考ページを記載していますが、いずれも100パーセントの復元を保証するものではありません。
どうしても復元できない場合は、データ復旧業者に依頼することをお勧めします。
データを間違って削除してしまったような場合、フリーソフトを使って復元可能です。
⇒フリーソフトでデータ復元する方法
ディスクをフォーマットやパーティション削除してしまった場合、フォーマット情報を復元する事も可能です。
この場合下記のページが参考になります。
⇒パーティションを削除・開放した場合
⇒フォーマットしてしまった場合
⇒RAWになったHDDのフォーマットを修復する
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システムのリカバリーと復元データの移動
データ復旧作業が終わったら、パソコンにHDDを戻しましょう。
HDDを元通り取り付けたら、バッテリーとアダプターを接続してパソコンをリカバリーしましょう。
リカバリーが終わったら復元したデータをパソコンへ移動させます。
お疲れさまでした。異常で起動しないノートパソコンのデータ復旧は終了です。
もし分からないところがありましたらコメントいただけると幸いです。
無料OS「ubuntu」を利用したデータ復旧方法
起動不可能な状態からUbuntuを使ってデータを救出する方法を紹介します。
必要なもの
- DVDの書き込みができるパソコン
書き込むだけなので、なければ知人やネットカフェのパソコンから作成すればOKです。
- ライティングソフト
ISOイメージからDVDが書き込めればなんでもOKです。
- DVD一枚
4.7GBのデータディスク用DVDを用意しましょう。
Ubuntuのダウンロード
まずは、Ubuntuをダウンロードし、CD、DVDメディアに書き込みます。
Utuntuを書き込むためには、DVDが書き込めるパソコンが必要です。
もし、このサイトを携帯や、スマートフォンで閲覧している場合、ご友人のパソコンや、ネカフェなどのパソコンを利用して書き込みましょう。
Ubuntuを導入してみよう
UbuntuはLinuxと呼ばれる無料で利用できるOSの一つ。
基本的に誰でも自由に利用することが出来ます。
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- OS:Linux
- ソフト配布先:ubuntulinux.jp
- ライセンス:フリーソフトウェア
ISOイメージをダウンロードします
ubuntu
サイトの左上に「Ubuntuのダウンロード」というリンクから、ダウンロードページを開きます。
サイトの中央付近に、「日本語 Remix イメージのダウンロード」というボタンをクリックします。
ubuntuはいろいろな大学や企業からデータが配布されています。
同じバージョンのubuntuならどこからダウンロードしても同じです。
(ISOイメージ)と書かれているファイルを選んでください。
起動しないパソコンが64bitなら、下の赤枠で囲った最新の64bit版をダウンロードします。
起動しないパソコンが32bitなら、下の青枠で囲った32bit版をダウンロードします。
どちらか分からないときは、64bitと32bitの両方試してみましょう。
あっていれば起動し、間違っていたら起動しないだけのことです。
ダウンロードが終わると、ubuntu-ja-11.10-desktop-i386というファイルがあるはずです。(バージョンによって、数字は異なることがあります。)
Ubuntuディスクの作製
先ほどダウンロードしたISOイメージをCDやDVDに書き込むと、起動ディスクが完成します。
CDや、DVDの書き込み機能のついているパソコンはライティングソフトも同封されているはずなので、そちらを利用して書き込んでください。
もし、ライティングソフトがない場合や使い方が分からない場合は、DeepBurnerなんかがお勧めです。
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こちらもフリーソフトがあります。
Dawnload
DeepBurnerのサイトから「Download now!」をクリックしましょう。
DeepBurner Freeの「Download」ボタンをクリックしましょう。
ダウンロードした「DeepBurner1.exe」をダブルクリックしてインストールします。
画面の案内に従ってインストールをすすめてください。
インストールが完了したら、空のDVD-Rをパソコンにセットしてください。
アプリケーションを起動し、「Burn ISO image」にチェックを入れ「Next」をクリック
Image fileの右側にある「・・・」をクリックし、ダウンロードしたUbuntuのISOイメージを選択します。
ISOイメージを選択すると下の「BurnISO」がアクティブになるのでクリックしましょう。
データの救出
書き込みが終わったら、DVD-Rを起動しなくなったパソコンに入れ、電源を入れるとubuntuが起動します。
もし、CDから起動しない場合は、BIOSの設定を変更し、CDブートにする必要があります。
BIOSの設定変更方法は、ブートデバイスをシステムディスクにするが参考になると思います。
ubuntuが起動すると、このような画面が表示されるので、左側の「ubuntuを試す」を選択します。
間違っても、「インストールする」を選んではいけません。
ubuntuが起動したら、ウインドウの左側にあるガジェットから、赤枠で囲った「ホームフォルダ」のアイコンをクリックします。
ホームフォルダのウインドウが表示されるので、赤枠で囲ったデバイスの欄から、データ復旧したいドライブを選択します。
Ubuntuから、Windowsパソコンの各ファイルにアクセスできると思います。
ファイルのアクセスが確認できたら、バックアップ用の外付けHDDをパソコンに接続し、同じようにホームフォルダからアクセスします。
UbuntuもWindowsと同様に、外付けHDDを接続するだけで自動認識するので簡単です。
後は、データ復旧したいファイルを外付けHDDにコピーするだけです。
最近のlinux系のOSはとても使いやすくなっているので、初めてのOS操作でも特に迷うことはないでしょう。
現に、初めてubuntuを操作しましたが、Windowsパソコンと同じような感覚で操作することができました。
必要なデータを全てコピーしたらWindowsをリカバリーして正常な状態に戻しましょう。
寄付・開発支援について
コンテンツのデータ復旧を実証する機材は基本的に個人で調達して記事を書いております。
記事がお役に立ちましたら、ブログ運営をサポートしていただけると大変助かります。是非ともご協力いただけたら幸いでございます。
http://amzn.asia/bwi5rDi
P.S.
サポートしてくださった皆様、こちらからメッセージが送信できませんので、この場をお借りしてお礼いたします。
ご購入下さった製品はコンテンツ運営の為、大切に使わせていただきます。
ご支援、本当にありがとうございます。
関連記事
バックアップのススメ
パソコンやスマホのデータは意外と簡単に消えてしまうので、可能な限りバックアップを取ることが重要です。
バックアップさえとっていれば、衝撃や水濡れなどで重篤なシステム障害になってしまっても簡単にデータを取り戻すことができます。
私は、PCデータバックアップソフトを使い、データは2か所に保管するようにしています。さらに、定期的に手動でバックアップを取っていますから、データ障害が起きてもデータそのものが消えてしまうことはありません。
データ復元できない時は?
データが復元できなかった場合、闇雲に操作するとデータ復旧確率が下がってしまいます。
必ず成功するとは限りませんが、今できる最善の方法について紹介しますので、是非参考にしてください。
「データ復元が出来ない時は?」参照
悪徳データ復旧業者に注意
現在、一部のデータ復旧業者による利益を重視した営業活動が問題となっております。
こうした業者は積極的にメディアに露出する(広告費をかけている)為、一見して信頼できる業者に見えますが、
単純にぼったくり価格を提示するだけでなく、返品されたHDDに傷が付いていたというブログ記事も発見しました。
業界内でも嫌われており、この業者が復旧作業を行ったデバイスは復旧拒否する企業も少なくありません。
データ復元が出来ない時は? 「データ復旧成功の鍵」参照