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起動しない・電源が入らない外付けSSDやHDDを復旧する方法



外付けのSSDやHDDの電源が突然入らなくなってしまった場合のデータ復旧方法について紹介します。

症状としては、突然外付けHDDののアクセスランプが点灯しなくなり、内部のHDDも全く動かない状態になっってしまいます。当然のデータ障害なので、非常に深刻なトラブルです。
でも、意外と内部のHDDには問題がないケースがほとんどで、適切なデータ復旧作業を行えば、高確率でデータを復元することができます。

原因として考えられるものは、外付けHDDの電源ユニットの故障やUSB端子の接触不良が主な原因です。それぞれの原因ごとに、復旧方法や対処方法を紹介します。

USBの接触不良

USB端子は着脱を繰り返すので、汚れやホコリがが溜まりやすい構造になっています。端子部分が汚れると接触不良になり、データにアクセスできなくなってしまいます。外付けHDDはUSBの接続と同時に電源が入る「AutoON機能」が搭載されているので、USBが接触不良になると起動しなくなります。

USBの接点不良は接点回復剤を綿棒やコピー用紙などに塗布してクリーニングしてみましょう。このクリーニング液は非常に性能が高く、掃除すればすぐに接点が修復できます。
サンハヤト 接点洗浄剤 ニューリレークリーナー RC-S201

ケーブル側とパソコン側の両方をクリーニングすると大変効果があります。
下の写真はコピー用紙に接点回復剤を塗布してUSBメモリをクリーニングしたものです。このように端子部分の汚れを効果的に除去し、接点を回復します。
参照:USBやSDカードの接点不良は接点回復剤で解決

アダプターの故障

外付けHDDに使われているアダプターも故障しやすい部品の一つ。
ケーブルの断線やアダプター本体の回路が故障してしまうこともあります。とくにコンデンサーと呼ばれる部品は電解液の蒸発や液漏れによる劣化するため、使い方によりますが、10年ほどで寿命を迎えるといわれています。

アダプターにはこのように電源ランプが点灯するタイプもあります。
もし電源ランプが点灯していなかった場合、アダプターの故障が濃厚です。
アダプターの電源ランプ

また、コードが変に曲がっていたり、クネッと折れていた場合は断線している可能性が濃厚です。
この場合もアダプターの故障ですから、新しいアダプターに交換してみましょう。
メーカーに問い合わせれば純正のアダプターを購入することができます。
また、アダプターには下の写真のように電圧と電流それにDCジャックの極性が書かれています。
同じ電圧、同じDCジャック形状・極性のアダプターなら市販品と交換することもできます。電流は記載値以上であれば問題ありません。
アダプター 12V」などのキーワードで簡単に探すことができます。

外付けHDDの内部回路の故障

電源が内蔵されているHDDや、アダプターを交換しても電源が入らない場合は、内部回路が故障している可能性があります。ただし、内部回路が故障したと言っても、HDD本体が故障している可能性は低く、多くの場合は制御回路の故障による不具合と考えられます。

この場合、外付けHDDを分解してHDD本体を取り出し、パソコンに接続することでデータを取り出すことが可能です。外付けHDDの分解方法は機種によって様々で、基本的にマニュアルが存在しないので結構難しい場合があります。分解中に衝撃を与えてしまうと内部のHDDにもダメージが加わりますから、慎重に作業しましょう。

↓根気よくHDDを分解すると、HDD本体と、外付けユニットが入っていることが確認できます。

外付けユニットからHDDを引き抜き、HDD本体を分離させましょう。
外付けHDDから内部HDDを取り出す

取り出したHDDを、USB変換ケーブルを使ってパソコンに接続します。HDDは自動的に認識するのですぐにデータにアクセスすることができます。すぐに新しい外付けHDDにデータをコピーしてバックアップを作りましょう。

パソコンから読み込めない場合

もし、取り出したHDDが認識しない場合、HDD本体が故障しているかもしれません。
この場合、物理障害と呼ばれる非常に重度の故障なのですぐにデータ復旧作業を中止し、専門の復旧業者に依頼することをおすすめします。

もし、見積もりが高額だったり、データ復旧が不可能と言われても諦めずに、そのままHDDを保管してください。
技術進歩によりどんどん復旧料金が値下がりしているので、数年後はもっと安い料金で復元できる可能性があります。
ただし、これは優良業者に見積もりした場合で、技術力のない悪徳業者に見積もり依頼すると、検査の段階で症状が悪化してしまう場合があります。是非、このような悪徳業者には見積もりを出さないように注意してください。
>>信頼できるデータ復旧業者の見極め方

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現在、一部のデータ復旧業者による利益を重視した営業活動が問題となっております。
こうした業者は積極的にメディアに露出する(広告費をかけている)為、一見して信頼できる業者に見えますが、
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