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USBメモリのデータ復旧・復元方法と注意事項


USBメモリは非常にコンパクトで、パソコンのUSBポートに挿入するだけで使えるので大変便利です。

ところが、データを削除してしまうとごみ箱に入らずそのまま削除されてしまったり、誤ってフォーマットしてしまうことも。
さらには、何もしていないのに突然認識しなくなるといったデータトラブルも頻繁に報告されています。

実は、USBメモリはデータの保管に不向きなのです。あくまでデータの持ち運びが主な用途であり、データを保管するためのモノではありません。

データ復旧の注意事項

データを誤消去削除してしまった場合


USBメモリに限らず、データ復旧全般に言えることですが、データを間違って削除してしまったり、データの消失に気が付いたらすぐにUSBの使用を中止してください。
そのまま使い続けると、データが上書きされて二度と復旧できなくなってしまいます。

また、USBメモリに保存していたWordやExcelデータを開いて作業していた場合、すぐに作業を中断してデータを別の場所(USBメモリ以外)に”名前を付けて保存”しましょう。アプリケーションも閉じましょう。WordやExcelには自動バックアップ機能が搭載されているので、予期せず上書きしてしまう事があるからです。

正しく認識しない・「フォーマットしますか?」と表示された場合

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この場合、電気的なノイズで電子回路が故障しているか、あるいは接点不良が原因です。
「フォーマットしますか?」と聞かれても、不用意にフォーマットしてはいけません。
データ復旧の基本・原則は現状維持。やみくもにフォーマットしてもデータそのものが元に戻るわけではありません。

実際のデータ復旧方法

USBメモリが正しく認識しない場合

突然認識しなくなったり、データが真っ白になってしまったり、「フォーマットしますか?」と表示されるような場合はUSB端子の汚れや腐食による接点不良が考えられます。

コピー用紙を折り、接点回復剤を塗布してクリーニングすると大変効果があります。
USBメモリ側とパソコンのUSBスロット側の両方をクリーニングしましょう。
>>「USBやSDカードの接点不良は接点回復剤で解決」参照

↓ご覧の取り、端子には汚れが付きやすいのです。クリーニングすることで接点の通電性が良くなるので読み取りエラーが改善、結果的に正しくUSBメモリが認識されるようになるのです。

クリーニングしても認識しない場合、USBメモリのドライバーやパソコンの電力不足、又はパーティションエラーなど様々な原因が考えられます。
これについては「USBメモリーが認識しない場合」にて詳しく説明しているので参考にしてください

データを消失してしまった時はデータ復旧ソフトが有効

データを単純に削除してしまった場合は、データ復旧ソフトを利用すること復元できる可能性があります。しかも無料で利用できるフリーソフトで性能的には十分です!
ほとんどのケースでフリーソフト有効です。ただし、データの一部が破損してしまった場合は市販のデータ復旧ソフトでなければ復元できないこともあります。

復旧ソフトをダウンロードするときは、USBメモリに保存しないように注意してください。間違って保存してしまうと削除したデータが上書きされ、復旧確率を下げてしまいます。
ダウンロードするときは、USBメモリ以外の場所に保存すると良いでしょう。


フリーのデータ復旧ソフト

  • 対応OS:Windows Xp/Vista/7/8/10
  • ソフト配布先:Piriform Ltd.
  • ライセンス:フリーソフト

今回利用するフリーソフトは、通常版とポータブル版の2タイプあります。
どちらを利用しても性能は同じですが、特にインストールの必要性がないのでポータブル版の方が便利です。
soft2
Download

「rcsetup***.zip」というファイルがダウンロードされます。
(***はバージョン名)

ダウンロードしたファイルを展開します。
ファイルの展開方法は、展開したいファイルを右クリックして、「すべて展開」を選択します。
(下の画像は新しいフォルダ.zipを展開する例です。)

展開ウィザードが開くので「次へ」を押します。
すると、圧縮ファイルの展開先を指定する画面が出ます。何もいじらなければ、ダウンロードしたファイルと同じ場所に展開されるのでそのまま「次へ」を押します。
以上で展開は完了です。

新しく「rcsetup***」というファイルが出来ていると思います。
このフォルダの中に、「Recuva」と「Recuva64」の2種類の復旧ソフトが入っています。
使っているパソコンのOSが64ビットなら「Recuva64」をダブルクリックし、OSが32ビットなら「Recuva」をダブルクリックします。
データ復旧ソフトを選択します
もし分からなければ試しにどちらでもいいので起動します。
わざと間違った方を選択しまして見ましたが、エラーで停止するだけで壊れる事はありませんでした。

ソフトを起動すると、この画面が出ます。まずは「Cancel」ボタンを押します。

このような画面が出ると思います。右側の「Options」ボタンを押します。

オプション画面が表示されます。
「General」タブから言語を選択できます。Languageで、日本語にしましょう。日本語を選択したら、「OK」ボタンを押します。

これで日本語に切り替わるはずです。
英語表記のままでしたらソフトを再起動すると日本語になります。

左側のメニューから、データ復旧したいUSBメモリを選択します。
ドライブを選択したら、右側のオプションをクリックしてデータ復旧の設定をします。

「オプション」ウィンドウが開くので、動作タブを選択します。
最初は「詳細スキャン」のチェックを外して「OK」をクリックします。
もし、目的のデータが復元できない場合は「詳細スキャン」にチェックを入れてスキャンを実行しましょう。(結構時間がかかる)
「フォルダ構成も復元」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。

スキャンの設定が整ったので、画面中央の「スキャン」ボタンをクリックします。
「詳細スキャン」にチェックを入れると非常に時間がかかります。USBメモリの容量によっては非常に時間がかかることがります。(場合によっては10時間以上必要なことも)。気長に待ちましょう。

スキャンが完了すると、スキャンでヒットしたファイルの一覧が表示されます。
イメージファイルの場合、選択するとプレビュー画像も表示されます。
ファイル名の横にある、赤、黄、緑のアイコンで復旧確率が分かります。
緑色のアイコンは復旧できるデータ、
黄色は一部のファイルが欠損しているデータ、
(フリーソフトでは完全に復元できないが、ファイナルデータの特別復元板など市販ソフトなら可能性があるファイルです)
赤色は復元できないデータです。

復旧確率の高いデータと低いデータが混在しているので、並べ替えることもできます。
下のバーを右に移動すると「状態」という項目があります。
この項目をクリックすると状態ごとに並べ替えることができます。

復元したいファイル全てにチェックを入れます。
とはいえ、何百というファイルを一つ一つチェックを入れるのは現実的ではありませんから、先頭のファイルを選択し。「Shift」キーを押しながら後尾のファイルを選択します。その間にあるファイル全てが選択され、青色で表示されるはずです。この状態で任意の一か所にチェックを入れると選択されたすべての項目にチェックが入ります。

復元したいファイルにチェックを入れ「復元」ボタンをクリックしましょう。

「フォルダーの参照」ウィンドウが表示されるので、復元したデータの保存先を指定します。
保存先はスキャンしたドライブ以外ならどこでもOK。
スキャンしたドライブを指定すると、復元しながらデータを上書きしてしまう事になるので絶対にやってはいけません

同じ名前のファイルが複数ある場合、下のような確認ウィンドウが表示されます。
フォルダ構造が壊れていると、同じ名前のファイルが同じフォルダに生成されてしまうのです。
ひとまず「両方のファイルを保持」を選択してすべてのファイルを復元しましょう。

最後に復旧したデータを確認し、復元されているようなら完了です。データを消去してすぐなら高確率で復旧できるでしょう。
お疲れ様でした!

ただし、データの状態によっては完全に復元できるとは限りません。黄色マークで表示されたファイルはは、このRecuvaでは難しいようです。

しかし、まだあきらめる必要はありません。
ファイナルデータや、データ復旧サービスを利用すればフリーソフトで復旧出来なかったファイルでも復元できる確率が高まります。体験版でデータの復元ができるか確認する事ができるので、まずは体験版をダウンロードしてみて、データ復元できるようならソフトを購入してみてはいかがでしょうか?
>>体験版はこちらから

寄付・開発支援について

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ご支援、本当にありがとうございます。


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私は、PCデータバックアップソフトを使い、データは2か所に保管するようにしています。さらに、定期的に手動でバックアップを取っていますから、データ障害が起きてもデータそのものが消えてしまうことはありません。


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必ず成功するとは限りませんが、今できる最善の方法について紹介しますので、是非参考にしてください。
データ復元が出来ない時は?」参照

悪徳データ復旧業者に注意

現在、一部のデータ復旧業者による利益を重視した営業活動が問題となっております。
こうした業者は積極的にメディアに露出する(広告費をかけている)為、一見して信頼できる業者に見えますが、
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