Windowsのメール閲覧ソフトOutlookを使っていて、受信メールをうっかり削除してしまった場合や、なぜか保存フォルダが空になりメールが消えてしまった場合のデータ復旧方法を紹介します。
Outlookで削除してしまったメールは”削除済みアイテム”に一時的に収納されます。
削除済みアイテムにメールが無い場合や、何らかの原因で受信トレイが空になってしまった場合は、Outlookの”受信トレイ修復ツール”を使ってデータを修復する方法や、Windowsの「バックアップと復元」や「ファイル履歴のバックアップ」、データ復旧ソフトを使って、メールデータを救出する方法を紹介します。
では順番にメール復旧手順を説明していきます。
メールを削除してしまった場合
Outlookでメールを削除しても、通常は”削除済みアイテム”の中に一時的に収納されます。
ここに削除したメールがある場合は、メールを右クリックして「フォルダへ移動」を選択するだけでメールを復元することが可能です。
以下、Outlook2013を例に復元方法を紹介します。
Outlookを起動し、左側にある「削除済みアイテム」をクリックします。
削除済みアイテムの一覧が表示されるはずです。この中から間違って消去してしまったメールが見つかったら、メールを左クリックしましょう。
↓このようにメニューが表示されるので、「移動」→「フォルダーへコピー」をクリックします。
すると、↓画面のようにアイテムのコピー画面が表示されるので元に戻したいフォルダを指定して「OK」を押せばメールが復元されます。
Outlookが起動しない、メールが閲覧できない場合
・Outlookが起動できない
・受信トレイのメールが閲覧できない
・受信メールが空になって消えてしまった
これらの症状が発生した場合は、何らかの原因によってメールデータなどが格納された”pstファイル”の一部に不整合や破損が生じてしまい、エラーが生じている可能性があります。
pstファイルの破損はWindowsに標準搭載されている「受信トレイ修復ツール」を利用することでデータの修復が可能です。
何らかの原因で、受信トレイのメールが閲覧できなかったり、メールが空になってしまった場合は受信トレイ修復ツールを使います。
受信トレイ修復機能は、個人用フォルダ (.pst)、オフラインフォルダ(.ost) のデータを修復が可能です。
>>WindowsXP、Vista、7の場合
>>Windows8の場合
WindowsXP、Vista、7の受信トレイ修復手順
- Outlookを一度終了します。
- 『スタートボタン』をクリックして、『マイコンピュータ』をクリックします。
- マイコンピュータを開いたら、WindowsXPなどの場合、「検索」→「ファイルとフォルダすべて」をクリックします。
「ファイル名のすべてまたは一部(O)」に、scanpst.exeと入力します。
「探す場所」はローカルハードドライブを選択し、検索ボタンを押します。
Windows 7などの場合、マイコンピュータを開き、「コンピュータの検索」の欄に、scanpst.exeと入力します。
すると、受信トレイ修復ツール(SCANPST)が現れます。
もし、見つからない場合は、隠しファイルを表示しない設定となっている場合があります。 - 受信トレイ修復ツールを実行します。
検索で表示された「scanpst.exe 」ファイルをダブルクリックします。 - 受信トレイ修復ツールが起動します。
「スキャンするファイル名」を入力します。
「参照」をクリックし、個人用フォルダ (.pst)を選択したら、「開始」をクリックしましょう
※個人用フォルダ (.pst)、オフラインフォルダ(.ost) の場所(パス)は「Outlookの(.pst) をバックアップする」を参考にして、「アカウント設定」画面を開くと、赤枠で囲った部分に場所が記載されています。
- 受信トレイ修復ツールを開始します。開始して、メッセージにエラーが見い使ったら「修復」をクリックします。
- 受信トレイの修復が終了します。以下のように完了メッセージが出たら「OK」をクリックします。
Outlookを起動してデータ復旧が出来ているか確認しましょう。
以上がOutlookの受信トレイ修復機能を使ったデータ復旧方法です。
この方法で完全に以前のデータに戻らなかったら、データ復元ソフトを使います。
Windows8の受信トレイ修復手順
- Outlookを一度終了します。
- 「Modern UI」の画面に移動し、Outlookを右クリック。
メニューの「ファイルの場所を開く」をクリックしましょう。
- Office 製品のショートカットの一覧の画面が表示されるので、「Outlook」を選択。
上部にある「ショートカットツール」の「管理」をクリックしましょう。
- 左上に「フォルダーを開く」というアイコンが現れるのでクリック
- Outlookのフォルダーが開くので、「SCANPST」というアプリケーションを見つけ、ダブルクリックで起動しましょう。
↓SCANPSTはこのようなアイコンです。
- 受信トレイ修復ツールが起動します。
「スキャンするファイル名」を入力します。
「参照」をクリックし、個人用フォルダ (.pst)を選択したら、「開始」をクリックしましょう
※個人用フォルダ (.pst)、オフラインフォルダ(.ost) の場所(パス)は「Outlookの(.pst) をバックアップする」を参考にして、「アカウント設定」画面を開くと、赤枠で囲った部分に場所が記載されています。 - 受信トレイ修復ツールを開始します。開始して、メッセージにエラーが見い使ったら「修復」をクリックします。
- 受信トレイの修復が終了します。以下のように完了メッセージが出たら「OK」をクリックします。
Outlookを起動してデータ復旧が出来ているか確認しましょう。
以上がOutlookの受信トレイ修復機能を使ったデータ復旧方法です。
この方法で完全に以前のデータに戻らなかったら、データ復元ソフトを使います。
(.pst)データやOutlookを削除してしまった場合
Outlookのpstファイルそのものを間違って消去してしまったり、上記方法でうまく復旧できない場合は、データ復元ソフトを使ってみましょう。
無料で利用できる高性能な復元ソフトがあるのでこれを使います。
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- 対応OS:Windows Xp/Vista/7/8/10
- ソフト配布先:Piriform Ltd.
- ライセンス:フリーソフト
Recuvaは、通常版とポータブル版の2種類あります。
通常版は、パソコンにソフトをインストールするタイプ
ポータブル版とはソフトをインストールせず、USBメモリなどに入れて使います。
今回は通常版をパソコンにインストールしてデータ復旧を行います。
フリーソフトをダウンロードするときは、ダウンロード先をUSBメモリにする事です。
特に、データ復旧するパソコンで、ファイルをダウンロードするときは、必ずUSBメモリを指定しましょう。
(ダウンロードファイルで復旧させたいデータが上書きされてしまう事を防ぐためです。)
公式サイトへ行き、『Recuva – Portable』をダウンロードしましょう。
Download page
「rcsetup139.zip」というファイルがダウンロードされるので、展開します。
ファイルの展開方法は、展開したいファイルを右クリックして、「すべて展開」を選択します。
(下の画像は新しいフォルダ.zipを展開する例です。)
展開ウィザードが開くので「次へ」を押します。
すると、圧縮ファイルの展開先を指定する画面が出ます。何もいじらなければ、ダウンロードしたファイルと同じ場所に展開されるのでそのまま「次へ」を押します。
以上で展開は完了です。
新しく「rcsetup139」というファイルが出来ていると思います。
この中に、データ復旧ソフトが入っています。
「Recuva」と「Recuva64」の2種類のソフトが入っています。
今使っているパソコンのOSが64ビットなら
「Recuva64」をダブルクリックし、OSが32ビットなら「Recuva」をダブルクリックします。
もし分からなければ試しにどちらでもいいので起動します。
わざと間違った方を選択しまして見ましたが、エラーで停止するだけで壊れる事はありませんでした。
ソフトを起動すると、この画面が出ます。まずは「Cancel」ボタンを押します。
このような画面が出ると思います。右側の「Options」ボタンを押します。
このオプション画面で言語を選択できるので、日本語にしましょう。日本語を選択したら、「OK」ボタンを押してから、いったんソフトを終了させます。
もう一度ソフトを起動させると日本語になっていると思います。「次へ」を押します。
データ復旧させたいファイルの拡張子を選択します。今回メールデータの復旧なので、電子メールを選択します。
ファイル復旧するデータがの格納場所を選択します。もし分かっているのなら場所を指定した方が見つけ出し易いです。
分からないなら「ハッキリしない場合」でも、データ復旧の精度は変わらないのでご安心を。
これで準備ができました。開始を選択しましょう。
画面にも書いてありますが、ドライブの容量が大きいとかなりの時間を要します。
データスキャンが終了すると、データのプレビューが表示されるので、データ復旧させたいファイルをダブルクリックして選択。
画面右下の「復元」を押すと、ファイル復元先のフォルダを選択するように求められます。
基本的に、このソフトを入れているUSBメモリ上にデータ復旧させれば問題ありません。
もし、USBメモリの容量が足らない場合は、外付けハードディスクなどを接続し、その中にデータを入れるようにしましょう。
最後に復旧したデータを確認して復元されているようなら完了です。データを消去してすぐなら高確率で復旧できます。
お疲れ様でした!
ただ、上の画像のように、「プレビューはありません」と表示されているファイルのデータ復旧はこのRecuvaでは難しいようです。
しかし、まだあきらめる必要はありません。
市販のデータ復旧ソフトや、データ復旧サービスを利用すればフリーソフトで復旧出来なかったファイルでも復元できる確率が高まります。
市販のフリーソフトは製品を購入する前に、データ復旧が可能か診断する体験版が必ずあるのでまずそちらで確認して、復旧できるようなら購入します。
寄付・開発支援について
コンテンツのデータ復旧を実証する機材は基本的に個人で調達して記事を書いております。
記事がお役に立ちましたら、ブログ運営をサポートしていただけると大変助かります。是非ともご協力いただけたら幸いでございます。
http://amzn.asia/bwi5rDi
P.S.
サポートしてくださった皆様、こちらからメッセージが送信できませんので、この場をお借りしてお礼いたします。
ご購入下さった製品はコンテンツ運営の為、大切に使わせていただきます。
ご支援、本当にありがとうございます。
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バックアップのススメ
パソコンやスマホのデータは意外と簡単に消えてしまうので、可能な限りバックアップを取ることが重要です。
バックアップさえとっていれば、衝撃や水濡れなどで重篤なシステム障害になってしまっても簡単にデータを取り戻すことができます。
私は、PCデータバックアップソフトを使い、データは2か所に保管するようにしています。さらに、定期的に手動でバックアップを取っていますから、データ障害が起きてもデータそのものが消えてしまうことはありません。
データ復元できない時は?
データが復元できなかった場合、闇雲に操作するとデータ復旧確率が下がってしまいます。
必ず成功するとは限りませんが、今できる最善の方法について紹介しますので、是非参考にしてください。
「データ復元が出来ない時は?」参照
悪徳データ復旧業者に注意
現在、一部のデータ復旧業者による利益を重視した営業活動が問題となっております。
こうした業者は積極的にメディアに露出する(広告費をかけている)為、一見して信頼できる業者に見えますが、
単純にぼったくり価格を提示するだけでなく、返品されたHDDに傷が付いていたというブログ記事も発見しました。
業界内でも嫌われており、この業者が復旧作業を行ったデバイスは復旧拒否する企業も少なくありません。
データ復元が出来ない時は? 「データ復旧成功の鍵」参照
誤ってメールを完全に削除した
dbxを全て削除し、ゴミ箱も空にした
復旧は可能ですか
復旧方法はこのページに書いています。
ページを読んでいただくためにWEBサイトを運営しているので、まずは読んでください。
読んで分からなかったり、データ復旧ができない場合は質問してください。
outlookのpstファイルを誤って削除してしまい、outlookが起動できなくなってしまい、ほんとうに困っていたので、とても助かりました。
outlookの受信メールを削除してしまい、削除済みアイテムも空にしてしまいましたが、復元できますか?
復旧方法はこのページに書いています。
ページを読んでいただくためにWEBサイトを運営しているので、まずは読んでください。
読んで分からなかったり、データ復旧ができない場合は質問してください。
outlookのデータがすべて消えてしまい、復旧してもダメでしたので復元ソフトを買いリカバリーしました。
完了後、outlookを開きましたが反映されていないのかさらの状態です。
何か他に操作が必要なのでしょうか?
正確な情報がないと何とも言えませんので、
>>「復旧してもダメでしたので」
とはどのような方法で復元を試みたのでしょうか?
>>「復元ソフトを買いリカバリーしました」
購入した復元ソフトとどのような復元モードで復旧を試みたのでしょうか?