バックアップしたり家族でファイルを共有したり、とっても便利なNASについて勉強しましょう!
目次
NASってなぁに?
NASとは、[Network Attached Storage]の事で、ネットワークに接続して利用できる外付けHDDのようなものです。
LANやWi-Fiに接続した端末からデータを閲覧したり、アップロードすることができます。
↓このようにNASはUSBケーブルではなく、LANケーブルを接続します。
NASと外付けHDDの外観
外見は似ていても、中身は全く違う
NAS |
外付けHDD |
|
|
NASと外付けHDDの違いとは?
NASは色々な端末を同時に接続することができます
NASは複数の機器に接続できる
一見、外付けHDDと変わらないように思えますが、NASはネットワーク経由でアクセスできる点が大きな違いです。一度に複数の端末がNASに接続できます。無線LANからアクセスすればケーブルすら不要です。
外付けHDDは一つの機器しか接続できない
一方、外付けHDDはUSBで接続する必要がありますし、接続した端末でしかアクセスできない点が最も大きな違いです。
USBケーブルの届く範囲に外付けHDDを移動しなければならないのです。
NASは外出先からアクセスできる
NASには、もう一つ便利な点があります。それは世界中どこにいてもアクセスできること。
(※パスワード保護されているので、意図しない相手に中をみられる心配はありません)
例えば、外出先から自宅のNASにバックアップが取れるので、万一盗難された場合やデバイスが破損してしまうことがあっても大切なデータを守ることもできます。
また、NASを応用すれば遠方にいる家族に写真を送りたいときなどに大活躍!いちいちメールに添付しなくても、NASに保存して共有パスワードを教えるだけでOK。見たいときにいつでも見ることができます。
データ(家族写真など)を共有したり、外出先から自宅のNASに保存されたデータを閲覧又はアップロードすることができる点が大きく違います。
スポンサーリンク
NASの便利な使い方
パソコンのバックアップをNASに保存
家じゅうのパソコンをNAS1台にまとめてバックアップすることができます。
外付けHDDにも保存することはできますが、複数のパソコンをバックアップしようとすると、その都度USBを繋ぎかえる必要がありとても手間がかかります。
NASを使えば、ネット(ルーター)に接続している全てのパソコンのバックアップを保存することができます。(外部アクセスを許可すれば、外出先からでもバックアップ可能です)
データの受け渡しや共有が便利
NASはデータの配布や共有が大得意。
例えば、デジカメで撮影した集合写真を配布する場合、一人ひとりメールに添付して送ったりUSBメモリを手渡しで回すなど、手間がかかりました。
NASを使えばアクセスに必要なパスワードを知らせるだけでOK。外部からアクセスできるので各自で必要なデータだけコピーすればよいわけです。
どこにいても保存した動画・写真・音楽が楽しめる
NASは家の中や外出先からアクセスできるので、どこにいても動画や音楽、撮影した写真などのコンテンツを楽しむことができます。
家の中で動画や音楽・写真を共有するには「DLNA」という規格に対応している必要がありますが、テレビやNASの多くがこの規格に対応しています。
※ただし、録画したテレビ番組をNASにコピーするには、「DTCP-IP」という規格に対応したNASが必要です。また、「DTCP+」という規格にNASが対応していれば、外出先から録画したテレビ番組を再生することもできます。
※閲覧するスマホなどの端末には「DTCP-IP」や「DTCP+」対応のアプリが必要があります。
NASの速度は遅い?
便利なNASですが、唯一の弱点がアクセス速度の遅さです。
有線のローカルLANならUSB2.0接続の外付けHDDよりは早いものの、USB3.0と比べると速度の遅さが目につきます。
※ローカルLAN・・・要するに家の中でアクセスする場合
実際にどれくらい遅いのか1.36GBの動画ファイルを書き込んだとき、何秒かかるのか計ってみました。NASは32秒ほど、USB2.0の52秒よりは早いので、遅すぎるワケではありませんが、USB3.0の10秒と比較すると3倍時間がかかってしまいました。
1.36GBの書き込み | |
NAS (ローカルLAN) | 31.99秒 |
外付けHDD(USB2.0) | 52.45秒 |
外付けHDD(USB3.0) | 9.81秒 |
ベンチマークソフトで測定してみた
もっと詳しく調べるため、ベンチマーク「CrystalDiskMark」で計測してみました。
URL:http://crystalmark.info/software/CrystalDiskMark/
測定値の左側の数値は読み込み、右側の数値は書き込みの速度(MB/s)を表しています
Seq Q32T1・・・連続したデータのアクセス(マルチキュー)
4K Q32T1・・・4Kデータのランダムアクセス(マルチキュー)
Seq・・・連続したデータのアクセス(シングル)
4K ・・・4Kデータのランダムアクセス(シングル)
※Q32T1は32キューを1スレッドで処理しろと言う意味。”Seq Q32T1”と”Seq”、”4K Q32T1″と”4K”は測定方式が違うだけで基本的に同じ事をしているという認識で良いです。
・NASのテスト結果
・USB2.0のテスト結果
・USB3.0のテスト結果
測定結果のまとめ
意外だったのはNASのランダムアクセスの速さ4K Readが2.898 Writeが6.168という結果になりました。USB3.0の4K Readが0.599 Writeが1.037という結果ですから非常に良好です。
これはNASのシステムが優秀で、キャッシュなどをうまく活用しているからだと思います。
一方、連続したデータのアクセスは先に測定した動画書き込みと同じ傾向になり、NASとUSB3.0のHDDを比べるとやはり3~4倍ほどの開きがあります。
しかも、ローカルLANに接続したときの話です。
外出先からアクセスするとさらに速度は低下します。どれくらい遅くなるかは契約しているインターネットの速度と、外出先のインターネットの速度に影響を受けるので未知数ですが、数十MBのデータを移動コピーするにも数秒から数十秒かかるでしょう。
ローカルLANと同じように大容量データを取り扱うことができない点は注意です。
寄付・開発支援について
コンテンツのデータ復旧を実証する機材は基本的に個人で調達して記事を書いております。
記事がお役に立ちましたら、ブログ運営をサポートしていただけると大変助かります。是非ともご協力いただけたら幸いでございます。
http://amzn.asia/bwi5rDi
P.S.
サポートしてくださった皆様、こちらからメッセージが送信できませんので、この場をお借りしてお礼いたします。
ご購入下さった製品はコンテンツ運営の為、大切に使わせていただきます。
ご支援、本当にありがとうございます。
関連記事
バックアップのススメ
パソコンやスマホのデータは意外と簡単に消えてしまうので、可能な限りバックアップを取ることが重要です。
バックアップさえとっていれば、衝撃や水濡れなどで重篤なシステム障害になってしまっても簡単にデータを取り戻すことができます。
私は、PCデータバックアップソフトを使い、データは2か所に保管するようにしています。さらに、定期的に手動でバックアップを取っていますから、データ障害が起きてもデータそのものが消えてしまうことはありません。
データ復元できない時は?
データが復元できなかった場合、闇雲に操作するとデータ復旧確率が下がってしまいます。
必ず成功するとは限りませんが、今できる最善の方法について紹介しますので、是非参考にしてください。
「データ復元が出来ない時は?」参照
悪徳データ復旧業者に注意
現在、一部のデータ復旧業者による利益を重視した営業活動が問題となっております。
こうした業者は積極的にメディアに露出する(広告費をかけている)為、一見して信頼できる業者に見えますが、
単純にぼったくり価格を提示するだけでなく、返品されたHDDに傷が付いていたというブログ記事も発見しました。
業界内でも嫌われており、この業者が復旧作業を行ったデバイスは復旧拒否する企業も少なくありません。
データ復元が出来ない時は? 「データ復旧成功の鍵」参照