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ポータブルHDDをフォーマットしてしまった場合のデータ復旧方法


ポータブルHDDは大容量のデータを持ち運べるので大変便利なのですが、操作を誤ってフォーマットしてしまうことがあります。

フォーマットすると初期化され、ドライブの中身が空になってしまいます。
絶望的な気分になってしまいますが、一般的なフォーマットは”クイックフォーマット”と呼ばれる簡易的な形式です。エクスプローラなどから便宜的に見えなくしているだけで、データの本体はHDDに残っている状態。ですから適切に処理すればデータを取り戻すことも可能なのです。

※ただし、フォーマットの時、”クイックフォーマット”のチェックを外してしまうとデータ復旧は不可能になります。
HDDのデータが全て”1”または”0”で上書きされてしまうので、復旧業者でも復元することは不可能です。

フォーマットしたHDDのデータ復旧方法

データ復旧には専用のフリーソフトを使えば簡単にデータを取り出すことができます。
復旧は、スキャンに時間がかかったり、以前に削除したことがあるデータまで復元してしまうので余裕のある時間帯にスキャンし、復元したデータを保存できる大容量の外付けHDDなどを準備してから作業することをお勧めします。

データ復旧ソフトで対応する

いよいよデータ復旧作業に入ります。
復元にはデータ復旧ソフトを用いる必要があり、まずはこのソフトを手に入れましょう。
データ復元ソフトと言っても、無料で高性能なソフトがあるので、使い方を説明していきます!


フリーのデータ復旧ソフト

  • 対応OS:Windows Xp/Vista/7/8/10
  • ソフト配布先:Piriform Ltd.
  • ライセンス:フリーソフト

このソフトは、通常版とポータブル版の2種類あります。今回の場合、ポータブルのデータ復旧作業なので、どちらを選んでも復旧作業に差し支えありません。
ここではポータブル版を選び、データ復旧作業を行います。
soft2

ダウンロードサイトから、Recuva – Portableをダウンロードしましょう。

ここで注意しなければならない事は、復元するポータブルHDDにデータをダウンロードしてはいけない事!
これさえ守ればダウンロード先はどこでもOK
Download

ファイルの展開

ダウンロードが完了すると「rcsetup***.zip」(***はバージョンナンバー)というファイルがダウンロードされるので、展開しましょう。
ファイルの展開方法は、展開したいファイルを右クリックして、「すべて展開」を選択します。
(下の画像は新しいフォルダ.zipを展開する例です。)

展開ウィザードが開くので「次へ」を押します。
すると、圧縮ファイルの展開先を指定する画面が出ます。基本的にダウンロードしたフォルダと同じ場所で大丈夫なので、そのまま「次へ」を押します。
以上で展開は完了です。

新しく「rcsetup***」というファイルが出来ていると思います。
この中に、データ復旧ソフトが入っています。
「Recuva」と「Recuva64」の2種類のソフトが入っています。
今使っているパソコンのOSが64ビットなら
「Recuva64」をダブルクリックし、OSが32ビットなら「Recuva」をダブルクリックしてソフトを起動しましょう
データ復旧ソフトを選択します
もし分からなければ試しにどちらでもいいので起動します。
わざと間違った方を選択しまして見ましたが、エラーで停止するだけで壊れる事はありませんでした。

ソフトを起動すると、この画面が出ます。まずは「Cancel」ボタンを押します。

このような画面が出ると思います。右側の「Options」ボタンを押します。

このオプション画面で言語を選択できるので、「Language」たぶから「Japanese」をせんたくします。

日本語を選択したら、「OK」ボタンを押して確定します。
これで日本語になるはずですが、英語表記のままならソフトを再起動すると日本語になります。

左側のメニューからフォーマットしてしまったポータブルHDDを選択します。
右側のオプションをクリックしてデータ復旧の設定をしましょう。

「オプション」ウィンドウが開くので、動作タブを選択します。
「詳細スキャン」、「フォルダ構成も復元」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。

スキャンの設定が整ったので、画面中央の「スキャン」ボタンをクリックします。
HDDをフルスキャンするので非常に時間がかかります。場合によっては10時間以上必要なことも少なくありません。気長に待ちましょう。

スキャンが完了すると、復旧ファイルの一覧が表示されます。
イメージファイルの場合、選択するとプレビュー画像も表示されます。
ファイル名の横にあるアイコンで復旧確率が分かります。
緑色のアイコンは復旧できるデータ、
黄色は一部のファイルが欠損しているデータ
(フリーソフトでは完全に復元できないが、ファイナルデータの特別復元板など市販ソフトなら可能性があるファイルです)
赤色は復元できないデータです。

復旧確率の高いデータと低いデータが混在しているので、並べ替えることもできます。
下のバーを右に移動すると「状態」という項目があります。
この項目をクリックすると状態ごとに並べ替えることができます。

復元したいファイル全てにチェックを入れます。
とはいえ、何百というファイルを一つ一つチェックを入れるのは現実的ではありませんから、先頭のファイルを選択し。「Shift」キーを押しながら後尾のファイルを選択します。その間にあるファイル全てが選択され、青色で表示されるはずです。この状態で任意の一か所にチェックを入れると選択されたすべての項目にチェックが入ります。

復元したいファイルにチェックを入れ「復元」ボタンをクリックしましょう。

「フォルダーの参照」ウィンドウが表示されるので、復元したデータの保存先を指定します。
保存先はポータブルHDD以外ならどこでもOK。
逆にポータブルHDDを指定してしまうと、復元しながらデータを上書きしてしまう事になるので絶対にやってはいけません

同じ名前のファイルが複数ある場合、下のような確認ウィンドウが表示されます。
フォルダ構造が壊れていると、同じ名前のファイルが同じフォルダに生成されてしまうのです。
ひとまず「両方のファイルを保持」を選択してすべてのファイルを復元しましょう。

最後に復旧したデータを確認して復元されているようなら完了です。データを消去してすぐなら高確率で復旧できます。
お疲れ様でした!

ただ、フォルダ構造までは完全に復元できないので場合によっては膨大なファイルが一つのフォルダに格納されることもあります。
データ復元できてもフォルダ分けが大変ですから、場合によっては市販の有料ソフトを利用したほうが便利です。ファイナルデータの特別復元板を試してみると分かりますが、フォルダ構造も割と正確に解析してくれますよ。
(ただし100%の保証はありませんから、体験版で確認することをお勧めします。)

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コンテンツのデータ復旧を実証する機材は基本的に個人で調達して記事を書いております。
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ご支援、本当にありがとうございます。


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バックアップのススメ

パソコンやスマホのデータは意外と簡単に消えてしまうので、可能な限りバックアップを取ることが重要です。 バックアップさえとっていれば、衝撃や水濡れなどで重篤なシステム障害になってしまっても簡単にデータを取り戻すことができます。
私は、PCデータバックアップソフトを使い、データは2か所に保管するようにしています。さらに、定期的に手動でバックアップを取っていますから、データ障害が起きてもデータそのものが消えてしまうことはありません。


データ復元できない時は?

データが復元できなかった場合、闇雲に操作するとデータ復旧確率が下がってしまいます。
必ず成功するとは限りませんが、今できる最善の方法について紹介しますので、是非参考にしてください。
データ復元が出来ない時は?」参照

悪徳データ復旧業者に注意

現在、一部のデータ復旧業者による利益を重視した営業活動が問題となっております。
こうした業者は積極的にメディアに露出する(広告費をかけている)為、一見して信頼できる業者に見えますが、
単純にぼったくり価格を提示するだけでなく、返品されたHDDに傷が付いていたというブログ記事も発見しました。
業界内でも嫌われており、この業者が復旧作業を行ったデバイスは復旧拒否する企業も少なくありません。
データ復元が出来ない時は? 「データ復旧成功の鍵」参照



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