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外付けHDDの電源が入らなくなった場合


Transcend USB3.0/2.0 3.5インチ 外付HDD 8TB 3年保証 TS8TSJ35T3
突然、外付けHDDの電源が入らなくなり、中に搭載されているHDDが回転しなくなってしまうことがあります。
先日、私の利用している外付けHDDが突然動かなくなってしまいました。HDDが故障してしまったのかと思いましたが、外付けユニットの故障ということが判明。内蔵されたHDDが故障したわけではなかったので、外付けHDDを分解し、HDDを取り出してデータを復旧することに成功しました。

症状

外付けHDDの電源が入らなくなった場合、下記のような症状が現れます。

  • 外付けHDDのアクセスランプが点灯しない もしくは、光り方が弱くなっている
  • 内部のHDDの回転音が聞こえない
  • パソコンから外付けHDDが認識しない

似た症状として、HDDがスピンアップを繰り返す場合があります。この場合は、HDDそのものが故障してしまった可能性がありますので、すぐに動作を停止させてください。
(スピンアップを繰り返すとはHDDが回転と停止を繰り返し、安定しない状態のこと)

HDDが故障している場合、むやみに起動させようとすると、HDDのディスクに傷がついてしまうので、データ復旧確率が大きく下がってしまいます。

HDD本体の故障は私たちでは修理できません。専門の復旧業者に依頼した方が良いでしょう。
むやみに故障しているHDDを動かすと、症状が悪化してしまい、データ復旧確率が大きく下がってしまいます。
良い業者の見極め方>>「データ復旧できないときは?」参照

原因

外付けHDDが起動しない原因

  • USBの接触不良や断線
  • ACアダプターやコンセントの接触不良
  • 外付けユニットの電源回路や基盤の故障

 

いずれの場合も、HDDそのものには異常はなく、接続不良やユニットの故障が原因です。

稀に保証期間内に故障してしまうことがありますが、メーカー修理に出すとHDDをフォーマットされてしまったり、交換対応になったりと、基本的にデータの保証がないので注意!!
※メーカーによって対応が異なりますので、保証規約やサポートセンターで確認しましょう。

復旧作業

USBの接点不良や断線

USB端子は汚れや接点部の酸化により、接点不良で信号が伝達されないことがります。
この場合は、接点回復剤が非常に効果があります。
USB端子の汚れを良く落とし、防錆膜を形成して電気の流れを回復させる効果があります。
接点回復剤の使い方は、綿棒 先端極細硬化タイプに接点回復剤を塗布し、USB端子部の汚れをふき取るだけで効果があります。

ただし、稀にUSBのコードが断線していることがあります。
クリーニングしても効果が無いようなら、USBケーブルを交換してみましょう。

ACアダプターやコンセントの接触不良

ACアダプターやコンセントの接触不良も原因の一つ。
アダプターやコンセントを抜き差しすることで、接触が回復することがあります。
_DSC0066

又は、接点回復剤でアダプターやコンセントをクリーニングすると効果的です。

クリーニングしても改善しない場合は、コードの断線が考えられます。
ご家庭に電圧テスターがあれば、通電チェックしてみるとよいでしょう。

外付けユニットの故障

今回、私が遭遇したトラブルは、外付けユニットの故障が原因でした。
外付けHDDを分解する必要がありますが、意外と簡単です。

外付けHDDユニットの分解

故障してしまった外付けHDDです。
外付けユニットを分解してHDDを取り出します。
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まずは、ドライバーでケースを分解します。
今回は普通のマイナスドライバーでねじを取り外すことができました。
外付けHDDによっては特殊なネジが使われていることがあります。
この場合、「特殊ドライバーセット」を利用するとよいでしょう
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内蔵されているHDDを取り出します。
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HDDをパソコンに繋いでデータ復旧

取り出したHDDをUSB変換ケーブルでパソコンに接続します。
変換ケーブルで接続すれば、通常の外付けHDDと同じようにパソコンからアクセスできるので大変便利です。

変換ケーブルを取り出したHDDに差し込みます。
静電気によって故障してしまうことがあるので、できるだけ基盤に触れないように作業しましょう
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変換ケーブルをパソコンに差し込むと自動的にHDDが認識されます。
_DSC0063

正常にHDDが認識したら、内部のデータを別の記録装置に移動します。

ちなみに、下のようなHDDのケース単体が2千円ほどで販売されています。
取り出したHDDをケースに入れるだけで、再び外付けドライブとして利用できます。HDDを再利用できるので大変経済的です。

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