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ハードディスクの繊細な構造


多くのパソコンで使われているハードディスクは、とても繊細に出来ている事をご存知でしょうか?

多くの人が、ばくぜんと”精密なモノ”という認識で扱っていると思いますが、想像以上に精密に出来ているのです。

ハードディスクは、その名の通り、硬い円盤状のディスクにデータを記録していきます。記録したり、データと読み込むときは、磁気ヘッドと呼ばれる小さなヘッドをディスクに触れるか触れないかのギリギリの位置まで近づけます。

その隙間はわずか10nm(ナノメートル)

下記の図はたばこの煙粒子と磁気ヘッドの隙間を比率を合わせて比較したものです。(磁気ヘッドの大きさは適当です。)
たばこの煙は小さいものでも直径200nm(ナノメートル)。磁気ヘッドとディスクの隙間が10nmなので桁違いの精密さです。
たばこの煙の粒子と、磁気ヘッドの隙間の比較

単位面積に占める記録密度が高くなればなるほど磁気ヘッドとディスクの隙間を狭めなければならないのです。
たばこの煙だとパッとしないので人間の髪の毛の大きさと比較すると、髪の毛は大体0.1mm(ミリメートル)=100000nmの大きさです。

髪の毛の直径を人間の身長に置き換えると、ハードディスクの隙間がちょうど髪の毛と同じくらいになります。(ちょっとややこしいですが・・・)

パソコンのデータにアクセスするたびに、磁気ヘッドは10nmの隙間を保ちながらディスク表面を移動します。

パソコンのデータを保存したり、読み込む際にパソコンから「カラン カラン」という音が聞こえると思いますが、これはハードディスクの磁気ヘッドが高速度移動している音です。

もちろんディスク自体も毎分7500回転もの高速で常に動いています。

万一、磁気ヘッドが、高速で回転しているディスクに衝突したらどうなるかわかりますよね?
一瞬でも接触すればディスク表面に傷が付き、その部分のデータは絶対にアクセスできなくなります
磁気ヘッドにもダメージが加わり、それ以上ハードディスクの読み書きができなくなる可能性が極めて高くなります。

パソコンを落としたりしてハードディスクが壊れると言う事は、まさにこのような重大な破損が起きているという事なのです。

データ復旧業者がハードディスクを分解する際は、チリ一つ無い、クリーンルーム内で修理を行います。磁気ヘッドなどの内部パーツを交換する必要がある場合は専門の業者でなければ出来ません。

私たちが分解したところで修理できない事は分かっていただけたでしょうか?

ハードディスクを搭載しているパソコンやHDDドライブレコーダーなどのトラブルで、一番多いものがハードディスクの故障でしょう。

ある日電源を入れてもハードディスクが動かない時は慌てず、以下の手順で原因を探してみましょう。

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