AMD製のCPU「Phenom」の特徴をまとめました
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Phenom 講座
AMD製の新しいCPUブランドの「Phenom(フェノム)」。ネイティブクアッドコアとして登場しました。
これまでクアッドコアとしてintelのCore 2 Quadが発売されていましたが、intelのコアはCore 2 Duoのダイを2つ搭載し、コアを4つにしました。
しかし、AMDのクアッドコアは独立した4つのコアを一つのダイに搭載し、それぞれに2次キャッシュを設け、格コア共通に3次キャッシュを備えています。
Intel製のクアッドコアは前述したようにCPUが全て独立していません。それぞれのデュアルコアをCPUの内部バスより遅いFSBで繋いでいます。
こうした点をAMDは4つのコアを独立させることで、FSBの弱点が無いCPUを開発したのです。
AMD製CPUのラインナップ
Phenomの発売によってこれまでのCPUのラインナップが変わることになります。
まず、ゲーム向けのハイエンドクラスのCPUが従来の「Athlon 64 FX」から「Phenom FX」に、ミドルレンジに「Athlon 64
X2」から「Phenom 9000番台」に切り替わることになるでしょう。
L3キャッシュのエラッタ
AMD製CPUの最大の欠点と言われている、ある特定の条件でL3キャッシュ内容が破壊されると言うエラッタの存在です。
このエラッタはK10マイクロアーキテクチャでの最初のリビジョンであるB2である全てのCPUが対象と言うことで、このPhenomにもこの問題が存在します。この、エラッタを回避するにはマイクロコードのアップデートか、L3キャッシュを使わないと言う二つの選択がありますが、どちらを選択しても性能の低下は起きてしまうそうです。
AMDはこの問題を修正したモデルを2008年第2四半期に出荷すると発表しているようです。
参考文献:Wikipedia
Phenom8000シリーズ
Phenomには、ハイエンドクラスのFX、ミドルレンジの9000シリーズがラインナップされますが、もう一つ、8000シリーズが発売されます。
この、8000シリーズはクアッドコアではなく、3つのコアで構成されているモデルになります。純粋に9000シリーズの廉価版と言う位置づけになります。
コアを独立させてクアッドコアにしているAMDのCPUなので、比較的簡単に3コアを作ることが出来なのでしょう。
Phenomの性能
結局の所PhenomとCore 2 Quadを比較すると性能はどうなのか?
PC WathでPhenomとCore 2 Quadの性能比較のレポートがあります。性能的には似たり寄ったり。価格が安い分Phenomの方がコストパフォーマンスは高いのでしょうがL3キャッシュの問題や発熱量が高い分Intelの方に分が在るように感じてしまいます。ただL3キャッシュも第2四半期から修正されますし、本格的なPhenomの性能向上はこれからになるかと思います。
とは言うものの、現時点で独立した4コアの性能の差が見て取れないため、暫くは様子見が妥当だと感じています。
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